朝日新聞発行の「週刊朝日」と「AERA」、出版業界では初の抗菌処理加工に

aerakoukin001.jpg 世の中の清潔志向の高まりとともに、もはや一般的なキーワードとなった「抗菌」。抗菌処理をほどこした商品がさまざまな分野で登場しているが、出版業界にも抗菌の波が訪れた。朝日新聞が発行する「週刊朝日」と「AERA」の2誌が、2月下旬発売号から抗菌仕様を採用。雑誌に抗菌処理がほどこされるのは出版業界では初となる。

 抗菌仕様となって生まれ変わったのは、「週刊朝日」が2月20日発売号(3月2日号)、「AERA」が2月19日発売号(2月26日号)から。抗菌印刷面は表紙と裏表紙で、特殊な「抗菌印刷」をほどこした。「抗菌印刷」は、抗菌剤(雑菌類の繁殖を防ぐ薬剤)を含んだ透明ニスを印刷時に使う方法。

 朝日新聞は、印刷物の抗菌処理方法について特許を取得している都市と生活社と契約を締結。総合誌やビジネス誌の分野では同社の出版物のみ「抗菌印刷」が可能となる。抗菌仕様の出版物はまだ一部に絵本に採用されているのみで、発行部数の多い雑誌の分野では先進的な試みだ。

 今回、抗菌仕様を採用したのは、もともと「週刊朝日」や「AERA」が医療機関や公共機関などの待合室で閲覧されるケースが多いため。不特定多数の人が触れても、清潔な状態を保ち、読者に安心感を与えるのが狙いだ。

AERA
週刊朝日
朝日新聞社出版本部