「ブラックジャックによろしく」など作者が無料公開、約500ページ分
「海猿」や「ブラックジャックによろしく」などのヒット作で知られるマンガ家の佐藤秀峰が、公式サイト「佐藤秀峰 on Web」(http://satoshuho.com/)で過去作品の無料公開を始めた。公開された作品の総ページ数は約500ページ。出版社のサイトを通してではなく、マンガ家が自ら過去の人気作品を大量に公開するのは異例の試みだ。
今回、公開されたのは「ブラックジャックによろしく」「新・ブラックジャックによろしく」「特攻の島」「ハードタックル佐藤秀峰傑作短編集(おめでとォ!)」「示談交渉人M」、佐藤秀峰の妻でマンガ家の佐藤智美の「ムショ医」などの一部。8月中旬には有料サービスも開始し、より多くの作品を配信するとしている。
佐藤秀峰は過去の連載作品で編集部と揉めた経緯から、新たなマンガ発表の場を模索。これまで「佐藤秀峰 on Web」では、トラブルの内容や、公にすることはタブー視されてきた原稿料の話などを赤裸々に明かすとともに、「新・ブラックジャックによろしく」の雑誌連載から1か月後にはオンラインで読めるようにすることを宣言していた。
1998年に週刊ヤングサンデーに掲載された読み切り作品「おめでとォ!」でデビューした佐藤秀峰は、1999年~2001年までヤングサンデーに連載された「海猿」の大ヒットで人気マンガ家の仲間入り。2002年からはモーニングで「ブラックジャックによろしく」の連載を始め、同年に第6回文化庁メディア芸術祭漫画部門で優秀賞を受賞している。2007年には「ブラックジャックによろしく」が週刊ビッグコミックスピリッツに電撃移籍し、「新・ブラックジャックによろしく」として現在も連載中だ。
なお、「海猿」は伊藤英明主演で連続ドラマと映画2作品が製作され、現在、3作目の映画版の製作が進められている。また、「ブラックジャックによろしく」も2003年に妻夫木聡主演で連続ドラマ化された。