米ローリング・ストーン誌「最も偉大なシンガー」発表、“ソウルの女王”が1位に

100greatestsinger.jpg 曲の表情を担うシンガーの力量は、メロディーや詞、演奏などとともに名曲を構成する重要な要素の1つだ。これまでにあまたの素晴らしい歌手が生まれているが、米音楽誌ローリング・ストーンが「史上最も偉大なシンガー100人(The 100 Greatest Singers of All Time)」を発表し、1位には“クイーン・オブ・ソウル”として名高い女性歌手アレサ・フランクリンが選ばれた。このほか、レイ・チャールズ、エルヴィス・プレスリーがトップ3となっており、ビートルズからはジョン・レノンとポール・マッカートニーの2人が上位に入った。

 このランキングは、ミュージシャンやプロデューサー、同誌編集者などの音楽関係者ら179人の投票によって決定したもの。同誌電子版では、ランクインしたシンガーたちについて、現役ミュージシャンによるコメントが掲載されている。

 並み居る歴代シンガーを抑えて1位に輝いたのは、人々の心を打つ圧倒的な歌唱力で“クイーン・オブ・ソウル”“レディ・ソウル”の異名を持つアレサ・フランクリン。グラミー賞の受賞回数は20回にのぼり、1987年には女性として初めて「ロックの殿堂」入りを果たした。03年に引退を表明したがのちに撤回し、66歳になった現在も精力的にライブ活動を行っている。

 そんなアレサ・フランクリンについて、メアリー・J・ブライジは同誌に「アレサは神からの贈り物。歌を通して自分を表現することに関しては、誰も彼女にかなわない。彼女は女性が歌いたくなる“理由”」とのコメントを寄せている。メアリー・J・ブライジも100位にランクインした。また、アレサ・フランクリンとともにソウルシンガーとして名高いサム・クックも4位に選ばれている。

 2位はレイ・チャールズ、3位はエルヴィス・プレスリー、5位はジョン・レノンで、11位のポール・マッカートニーとともビートルズから2人が上位に選ばれた。トップ10にはマーヴィン・ゲイ(6位)、オーティス・レディング(8位)、ジェイムズ・ブラウン(10位)らもランクインしているが、アレサ・フランクリン以外に存命しているのは、7位のボブ・ディランと9位のスティーヴィー・ワンダーのみだ。

 下記のトップ30以外には、ハウリン・ウルフ(31位)、U2のボノ(32位)、ホイットニー・ヒューストン(34位)、ブルース・スプリングスティーン(36位)、ニール・ヤング(37位)、エルトン・ジョン(38位)、チャック・ベリー(41位)、ジョニ・ミッチェル(42位)、ニルヴァーナのカート・コバーン(45位)、ドアーズのジム・モリソン(47位)、バディ・ホリー(48位)らが選ばれており、ノミネートが範囲が広いため下位にもイギー・ポップ(75位)、スライ&ザ・ファミリー・ストーンのスライ・ストーン(78位)、マライア・キャリー(79位)、パティ・スミス(83位)、モリッシー(92位)、カーペンターズのカレン・カーペンター(94位)、B・B・キング(96位)、エアロスミスのスティーヴン・タイラー(99位)ら大物が名を連ねている。

[ローリング・ストーン誌 史上最も偉大なシンガー100人 トップ30]
1位 アレサ・フランクリン
2位 レイ・チャールズ
3位 エルヴィス・プレスリー
4位 サム・クック
5位 ジョン・レノン
6位 マーヴィン・ゲイ
7位 ボブ・ディラン
8位 オーティス・レディング
9位 スティーヴィー・ワンダー
10位 ジェイムズ・ブラウン
11位 ポール・マッカートニー
12位 リトル・リチャード
13位 ロイ・オービソン
14位 アル・グリーン
15位 ロバート・プラント
16位 ミック・ジャガー(ローリング・ストーンズ)
17位 ティナ・ターナー
18位 フレディ・マーキュリー(クイーン)
19位 ボブ・マーリー
20位 スモーキー・ロビンソン
21位 ジョニー・キャッシュ
22位 エタ・ジェイムズ
23位 デヴィッド・ボウイ
24位 ヴァン・モリソン
25位 マイケル・ジャクソン
26位 ジャッキー・ウィルソン
27位 ハンク・ウィリアムス
28位 ジャニス・ジョプリン
29位 ニーナ・シモン
30位 プリンス



The 100 Greatest Singers of All Time