映画「GOEMON」試写会に35,000人、主演の江口洋介は「やっとできた!」

090421goemon_03_01.jpg 賛否を巻き起こした前作「CASSHERN」から5年。宇多田ヒカルの元夫・紀里谷和明監督の2作目となる「GOEMON」の完成披露試写会が、4月21 日、全国40都道府県で行われた。全国の劇場190スクリーンで同時刻一斉に上映されたほか、主要10都市では東京・新宿の「新宿ピカデリー」で行われた舞台挨拶の模様を配信。計35,000人もの観客が鑑賞するという、過去最大級のスケールの試写会となった。

 レッドカーペットと舞台挨拶には江口洋介、大沢たかお、広末涼子、ゴリ(ガレッジセール)、要潤、奥田瑛二、伊武雅刀、福田麻由子、田辺季正、紀里谷和明監督らが参加。主役の石川五右衛門を演じた江口洋介は「やっとできた!という感じです。非常にエネルギッシュな作品になっています。これを観て、みなさんの血が騒いでくれたら嬉しいなと思います」と、長い道のりを経てこの日を迎えたことに感慨深げだ。

 霧隠才蔵を演じた大沢たかおは「この作品は、気持ちをこめて2年前に作りましたが、今日こうして皆さんの前に立てることを待ち望んでいました」とコメント。ヒロインの茶々を演じた広末涼子は「2007年に撮影をしている時に、2009年の公開と聞いて『それは一体いつになるんだろう』、と思っていました。今日はすごく特別な日だと思っています!」と、やはり撮影から公開まで2年の月日を要したことに関するコメントが並ぶ。

 また、五右衛門の子分・猿飛佐助を演じたガレッジセールのゴリは、「このような豪華キャストの中で、『なぜ、こいつがいるの?』と思われているゴリです(笑)。僕だけ雑種が混じりこんだようで恐縮しています」と笑いを誘い、「来年の(米)アカデミー賞の外国語映画賞受賞作品を、皆さんが今日、一足お先に見ることになるでしょう!!」と会場を沸かせる一幕も。

 ベテラン勢の伊武雅刀(徳川家康役)は「自分で出演した映画を観て、これだけ面白かったのは、これだけ役者やってて初めてじゃないかってくらい感動しました」と最大級の賛辞を送り、奥田瑛二(豊臣秀吉役)は「こんな大きな劇場で舞台挨拶するのは15年ぶりです。いかに私が小さな劇場でこつこつと頑張っていたのかと思うと寂しくなってきました(笑)」と、自ら監督も手がけているからこそのコメントも飛び出した。

 最後に紀里谷監督は「子どもはいませんが、子どもが小学校に上がる日の親の気分です」と、愛情を注いで作り上げた「GOEMON」を子どもの成長になぞらえるなど、格別な想いでこの日を迎えたことを告白している。

 なお、会場には主題歌を手がけたX JAPANのYOSHIKIも駆けつけ、「紀里谷氏とは昔から友達なので引き受けた」とオファーを受諾した理由を説明。また、「完成した映画を観て、さらにプレッシャーがかかったので、新たに曲も書き直しました」と、曲作りの裏話も披露した。

 「GOEMON」の公開は5月1日から。

☆「GOEMON」ストーリー
1582年 天下統一を目指した織田信長は、その夢目前にして、家臣、明智光秀の謀叛により本能寺で暗殺される。しかし、信長の右腕であった豊臣秀吉が、光秀を討伐。その功績をもって信長の後を継ぎ豊臣政権を制定する。世は火種を残しつつも、一時の平和を謳歌していた。

そこに、彗星のごとく現れる一人の盗賊。名は石川五右衛門。超人的な身体能力を武器に、金持ちから盗み、貧しきものに分け与える英雄に庶民は熱狂する。

ある夜、盗み出した財宝の中に南蛮製の箱を見つける五右衛門。その箱の中にはある重大な秘密が隠されていた。

忘れ去ろうとしていた過去の扉を開いてしまう五右衛門。箱の秘密を追う、石田三成と霧隠才蔵、そして徳川家康と服部半蔵。真実を巡る壮絶な戦いが始まる。

その秘密とは? 開けてはならないパンドラの箱が今開く…。



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