「魔女の宅急便」シリーズが遂に完結、10月刊行の第6巻で24年の歴史に幕

majotakukanketsu001.jpg 1989年にスタジオジブリによって映画化され、20年の時を経た今もなおファンの多い「魔女の宅急便」。同作は、前年に公開された「となりのトトロ」の 3倍強となる、配給収入20億円超のヒットを記録するなど、スタジオジブリにとって大きなターニングポイントとなった作品としても知られている。その原作は1985年に第1巻が刊行された角野栄子さんの同名児童文学作品。映画公開後も原作シリーズは続き、現在までに5作が発表されているが、今年10月上旬に刊行される「魔女の宅急便その6 それぞれの旅立ち」(福音館書店/1,680円)をもって、同シリーズは24年の歴史に幕を下ろすことになった。

 「魔女の宅急便」は、魔女の少女キキが独り立ちをするべく、相棒の黒猫ジジと旅をしながら見つけた街で、「宅急便屋さん」を営む物語。仕事やさまざまな経験を通しながら、立派な魔女へ、そして少女から大人へと成長していく姿が描かれている。

 同シリーズを出版する福音館書店のホームページに掲載された「魔女の宅急便その6 それぞれの旅立ち」の告知には、第6巻のあらすじが次のように紹介されている。「13才の満月の夜に旅立ったキキも、6巻目ではついに、あこがれのとんぼさんと結婚して双子のお母さんになりました。姉のニニと弟のトトは双子なのに性格は正反対。そんなふたりがキキのもとから旅立つことに……。ニニはキキのように魔女になるのでしょうか? そしてトトは?」。 作者の角野さんは今年2月、公式サイトで最終巻を書き上げたときの感想を「キキとの別れが、寂しくて、ちょっと涙ぐみました」とつづり、今後は「魔女の宅急便」の第3巻と第5巻に登場した2人の魔女(ケケとライちゃん)を主人公に、「今度はゆっくり、命のある限りこの二人の魔女ちゃんを書いていこうかと思っています」との構想を披露している。