1月の派遣平均時給は1,588円、エン・ジャパン調査で初めて1,600円割る

en_japan001.jpg 折からの景気後退の煽りを受け、世間では「派遣切り」が盛んに叫ばれるなど、派遣社員を取り巻く環境は厳しさを増している。そうした中、エン・ジャパンが全国の派遣情報集合サイト「[en]派遣のお仕事情報」で実施している平均時給分析において、2009年1月度は調査を開始した2007年12月以降、初めて1,600円を割り込んだことが明らかになった。

 平均時給分析は、「[en]派遣のお仕事情報」に掲載されたすべての職種の求人情報をエリア別に集計し、募集時の平均時給を出したもの。その結果、1月度の全国の派遣社員募集時平均時給は1,588円となった。全国の派遣平均時給は昨年9月度から下落の一途をたどっており、1月度の1,588円は前月比1.2%減、前年同月比1.6%減となっている。

 初めて1,600円を下回ったことについて、エン・ジャパンは「人件費抑制がより強まっていることが、顕著にあらわれてきている」と分析。劇的な景気回復が見られない限り、まだしばらくは派遣社員の雇用環境は厳しい状態が続きそうだ。

 全国の平均時給を職種別に前年同月比で見ると、「IT系」職種と「医療・介護系」職種のみ時給が上昇。「IT系」職種は前年同月比で0.7%増の2,036円、「医療・介護系」職種は前年同月比で3.0%増の1,523円となっている。逆に時給の落ち込みが目立ったのは「技術系」職種で、前年同月比4.0%減の1,711円だった。

 さらにエリア別の平均時給を見てみると、東海エリア、関西エリアを除くすべての地域で前年同月比で大きなマイナスとなっている。最大の下落率だったのは東北エリアで、前年同月比で8.6%減の1,091円。大都市から離れた地域の下げが目立つ結果となった。



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