産業遺産「軍艦島」に上陸できる初のツアー、近畿日本ツーリストが販売

gunkan_joriku001.jpg 世の「廃墟ブーム」の流れから脚光を浴びるようになった長崎県の軍艦島(正式名称は端島)。明治時代に石炭の存在が確認され、八幡製鉄所への石炭供給基地として栄えた軍艦島は、1974年に炭鉱が閉山したことからすべての島民が撤収し、住居(日本初の鉄筋高層住宅を含む)や商店、学校、娯楽施設など、街が丸ごと廃墟となった希有な島だ。この島は現在まで上陸禁止となっているが、4月末から長崎市条例に基づき上陸が許可されるのに合わせ、近畿日本ツーリストが学習型ツアーの販売を開始した。

 近畿日本ツーリストは日本産業の近代化に大きく貢献した「近代化産業遺産」にスポットをあて、各地の活動グループと連携をして、日本にある近代化産業遺産群を訪問し、深く掘り下げていく学習型ツアーを企画。その第一弾として販売されるのが「軍艦島上陸と長崎近代化産業遺産群」だ。

 同ツアーはNPO法人「軍艦島を世界遺産にする会」の坂本道徳理事長に協力を要請。ツアーには坂本氏が同行し、解説を行う。これまで軍艦島をクルーズ船から眺めるものなどはあったが、軍艦島に上陸し、島についての詳しい解説が付いているツアーは初めてのものとなる。なお、軍艦島以外にも、小菅修船場(ソロバンドッグ)、旧グラバー住宅、北渓井抗跡の世界遺産暫定リストを訪問する予定だ。

 旅行日程は1泊2日もしくは2泊3日で、出発日別に用意されたコース(4月24日~26日の各日出発、計5コース)によって異なる。また、各コースともに羽田発着班と現地参加(長崎駅)班を用意。参加しやすいほうを選択可能だ。詳細は公式サイト(http://www.knt.co.jp/tts/gunkan/)にてご確認を。



軍艦島上陸と長崎近代化産業遺産群(近畿日本ツーリスト)