デジカメに差すだけで無線LAN対応、SDカード型ワイヤレスカード「Eye-Fi」発売

eye_fi_001.jpg デジカメで撮影した写真をすぐにブログやSNSの日記に使いたい、すぐにオンラインアルバムにアップロードしたい。写真を撮る機会が増え、ネットのサービスが充実していけばいくほど、こうした欲求は高まる一方だ。携帯電話のカメラに比べ、デジカメはネットサービスとの間に「通信」という名の壁が行く手を阻むため、ほとんどのデジカメが「パソコンを仲介する」というワンアクションを要する。だが、こうした状況を一変させる可能性を秘めた製品「Eye-Fi Card」が米Eye-Fi社から発売された。SDメモリカードスロットを有するデジカメなら、理論上はすべて無線LAN対応にしてしまう革新的な製品だ。価格は99.99ドル。

 「Eye-Fi Card」は容量2GBのメモリ領域と無線LAN機能を備えたSDメモリカード。これまでもSDIO規格(SDカードと同じ形状で、機能を拡張した規格)に対応した無線LANカードは登場していたが、対応スロットを有する機器以外では利用することができなかった。でも、「Eye-Fi Card」ならば、ごくごく普通のSDメモリカードスロットに差し込むだけで、無線LANが利用できてしまうというワケ。無線LANの電波が入るスポットであれば、撮影した写真をすぐにネットにアップロードできる。ただし、ブラウザ経由のログイン認証が必要な公衆無線LANサービスには対応していない。

 デジカメ側ではただの2GBのSDメモリカードとして認識されるため、無線LANの設定はすべて付属のUSBカードアダプタを接続したパソコン経由で行う。付属のソフト「Eye-Fi Manager」では、アップロード先や転送先の設定のほか、転送時に自動的にリサイズを行うこともできる。こうしたを設定しておくだけで、次回利用時からは自動的に転送ができる仕組み。

 現在、公式にサポートが表明されているのは、KODAK Gallery、Wal-Mart、Snapfish、Photobucket、Facebook、Webshots、Picasa Web Albums、SmugMug、Flickr、TypePad、VOXなど17種類。米国内でしか販売されていないため、現時点では日本のSNSやブログサービスに利用できるかは不明だ。日本での「Eye-Fi」への関心は高いだけに、一日も早い登場を願いたい。

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